大堀川の水辺をきれいにする会

夏の生き物調査2011の報告
2011.7.18 (月、海の日)


 初夏の日差しのもと、子ども19人含む総勢62人の皆さんが生き物調査に参加しました。
 8種・360匹の生き物を採取し、CODパックテスト等の水質検査も体験してもらいました。


 日時: 2011年7月18日(海の日) 
      9:30〜11:00頃
 場所: 国道6号脇のアサヒ飲料跡地の裏、
      大堀川左岸と地金堀の合流点
 天候: 快晴 (台風前で風やや有り)
 参加: 一般 40人(内子ども 19人)、
      会員22人(注)  合計62名


このページの目次:
 1.寺尾さん(世話役)レポート
 2.実施模様フォトアルバム
 3.生き物の調査結果
 4.大堀川さかな図鑑
(これを会場に掲示しました!)
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 5.事前の草刈り・整備 (7/5,10)
 6.イベントのちらし



マウスを置くと「白いコイの魚影」です!
 このイベントでは(財)千葉県環境財団「京葉ガス エコアクションサポート事業」 の助成を受けて購入したテントを活用しました、お蔭で真夏の日差しの中でも 子供たちの水質検査や魚観察などがスムーズに実施できました。
(注)当会の参加者: 
青木、石田、尾曲、冠木、加藤、河井、木村、佐藤、芝原、志茂、新保、鈴木、高田、高橋、堤田、寺尾、中野、深津、船田、箕内、山口、湯原   (世話役:寺尾、加藤、新保)


1.寺尾さんのレポート (写真・文:堤田)  

「魚調査2011実施報告」  2011.07.21、寺尾記
 大堀川の水面を棒で叩いて鯉を追い込んだつもりが毎年の不漁で深く反省、作戦を変更して臨んだ今年の魚調査であった。
 例年通り海の日の7月18日(月・祝)9時、元アサヒ飲料柏工場裏手の地金掘り・大堀川合流点に、揃いのブルーの帽子をかぶった男たちが、運び込んだ資材を並べて開催準備を急いでいた。連日の炎天をかわす日除けシートと簡易テントの脇に大堀川の会の旗がはためく。放射能騒ぎで子供の参加が心配されたが、開始の9時半間際に何組もの参加者が見えてまずまずの状況となった。ちなみにこの日の参加者は、大人 19(うち保護者10)、子供(幼児、小学生)17、中学高校大学生 4、会員22の合計62名。
 9時30分、河井会長の挨拶開始と同時に、上流・下流の魚追い込み班は川の中へ。竹竿に結んだ高さ1メートル長さ13メートルの網を、それぞれ5人がかりで川幅いっぱいに伸ばして魚を包み込むように地金掘り合流点に向け距離を狭めていく。一方、地金掘りの水門部では、鯉などが上流に逃げ込まないように網でバリケードを作っていた。
 挨拶に続く河井会長のイベント説明が終わる頃には、早くも上流の追い込み班は下流側との出会いを果たし、地金掘りが大堀川に流れ込む地点を網で仕切る。さらに小魚の逃げるのを防ぐため目の細かいカラス網で補強して万全を期した。
 9時45分、いよいよ子供たちを網で仕切った川に入らせ、魚捕りの開始。手に手にすくい網を持って大はしゃぎの子供たちは、2〜30センチの深さの川に靴ごと入って魚を探す。しかし、追い込み班が入る前に川で多数確認された鯉が追い込まれたと思いきや、意外と影が薄い。中型・小型の魚も数が少ない上、すばしこくてなかなか子供たちの網で捕るのは難しいようだ。12ミリ×8ミリの目の長い網で大型・中型の魚を追い込むという今年の作戦は、またまた魚にうまく逃げられた結果となった。
 一方、水門の仕切り網より上流側に入った会員が、地金掘りにある溜まり場にいた鯉を数匹網で掬って子供たちの近くで放した。足元にいる大きな鯉を網で掬いあげて大騒ぎの子供たち。岸にいるお母さんたちも写真を撮るのに大忙しだ。結局10匹ほど鯉・フナの大物を掬いあげた。慣れてきた子供たちは網の底で見つけた小さなヨシノボリ、カワエビ、オタマジャクシなどを丁寧に岸にある水槽代わりのトロ船に入れていく。
 およそ30分で魚捕りは終了、次の水質調査に移った。簡易テントの中のテーブル前に参加者全員に集まってもらい、加藤・高田両会員が水質について基本的な説明をした後、川の水の水質検査を3班に分かれた子供たちにやってもらった。大堀川の水、地金掘りの水・牛乳の希釈液の3ケースについて、それぞれ検査薬を用いて測定し、講評を受けた。熱心に聞いていた保護者たちにも勉強になったようだ。
 水質調査が終わると、その間に捕った魚の分類を進めていた魚班が、魚の種類と数の発表をした。例年指導をお願いしていた環境学習アドバイザーの鈴木先生に代わり、今年は魚に詳しい複数の会員が担当したが、青木前会長の解説は堂に入っていた。鯉・銀ブナ・モツゴ・ヌマチチブ・ヨシノボリ・メダカ・オタマジャクシ・スジエビの8種類総数360匹、他にオイカワが多数確認されたが今回は1匹も捕獲できなかった。しかし、水槽に入った大きな鯉や銀ブナに手を触れる子供もいて、今日の魚捕りは良い思い出になったことだろう。
 今年は放射能の問題があったため、用意した真水で川に入った子供たちの手足をよく洗うよう指導した。こうして予定のイベントは、事故もなく11時頃無事終了した。
 鯉やオイカワに逃げられたとはいえ、長い網を使ったことは一つ進歩したと言える。来年こそしっかり魚を捕ろうと、おじさんたちは更なる工夫に情熱を燃やし続けている。    
【7月例会での反省】 
 ・大堀川から地金堀の入り口は浅くて、魚が追い込めなかったきらいがある。
  もっと多くの石を川底の石を動かして、通りやすい深さを確保してはどうか!? 
 
 ・大堀川の上/下流の追い込み網の幅長さが足らなかった!  
 ・水質調査の深度計は1台でなく複数台用意したい。
 ・事前清掃は、1人でなく複数人で行うのが望ましい。
  などなど


2.実施模様フォトアルバム (写真・文:堤田)  

8:00前
道具小屋に集合。

8:30頃から
会場にて、今年新登場の簡易テントと、昨年同様”日よけブルーテント”を設営しました。

地金堀樋管出口の”締め出し用の網”、大堀川の上下流からの”追い込み網”の準備をやりました。
9:10頃
受付開始。お客様が集まり出しました。

9:30頃
河井代表により開会の挨拶、説明等を行いました。
9:35頃から
下流、上流から”新作の追い込み網”により、
5分程で地金堀合流点に魚たちを追込みました。カラス網も登場し、2重で閉じ込めました。
9:43頃、、
地金堀の出口を、再チェックし、

いよいよ子ども達の登場です!
9:43から
10:10の間:


子ども達、お父さん、お母さんと一緒に、浅瀬で魚とりに頑張りました。
大きなコイをスクい、子ども達も大喜びでした。
すくい網で採った魚は、プラ舟にみんなで集めました。
10:16頃
子ども達の魚捕りが終わり、
当会諸兄は網の後片付けしました。
10:25頃
加藤さん、高田さんの水質検査の説明と実験を行い、
並行して魚担当にて分類を行いました。
10:37頃
青木さんの説明で、本日採取された生き物の形と名前、特徴を確認しました。
10:50頃に終了し、皆さんで集合写真を撮りました。(おニューのテント前で!)

11:00頃には現地を撤収しました。


3.生き物の調査結果 (青木、船田、冠木)

今年は、種・360匹 捕れました。
 モツゴとヨシノボリの小さな魚が大漁でしたが、葦原や草の影が少ないせいか、魚の種類及び採取量は例年に比べて少ない結果に終わりました。
 また今年は、当会の青木さん、船田さん、冠木さんによる魚の分類がなされ、子ども達には青木先生によって説明がされていました。
 さて、コイを網で捕ることの戦いですが、今年も新作戦によって昨年よりオオモノが多く網で掬え、子ども達の元気な歓声が聞こえていました。ただ、地金堀と大堀川合流点の100匹以上いたコイ集団もやはりイベント中はどこかに避難していたようです。
すべてコイと思いきやギンブナもいました! 
オオモノが見た目にコイばかりと思っていたところ、口ひげのないギンブナも多数まじっていました。あらためて口ひげをしみじみと眺めました。大きさからすりとオオギンブナかもしれません。 (写真:堤田)

口にひげの有るコイ

口にひげの無いギンブナ

種類 昨年までの調査結果 (2000年〜2010年) 今年
’00 01 02 ’03 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’09 ’10 2011
コイ(コイ科) - 30 10 20
ゲンゴロウブナ(コイ科) - - - 18 28 - - - - - -
ギンブナ(コイ科) - - - - - - - - - -
モツゴ(コイ科) 111 85 240 400 300 400 500 160
オイカワ(コイ科) 21 - - (注)
ハス(コイ科) - - - - - - -
ワタカ(コイ科) - - - - - - - -
ウグイ(コイ科) - - - - - - - - - - -
モロコ(コイ科) - - 12 170 10 -
ムツギク(  科) - - - - - - - - - - -
チチブ(ハゼ科) - - - - - -
ヨシノボリ(ハゼ科) - 44 69 18 150 24 50 30 170
メダカ(メダカ科) - - 20
ドジョウ(ドジョウ科) - - - - - - - - - -
オタマジャクシ - - - 46 17 17 10
スジエビ - - 211 30 80 120 150 21 50 10
アメリカザリガニ - 20 -
アメンボウ - - - - - - - -
その他 - - - ヤゴ、ガムシ、サカマキガイが各1 オケラ、サカマキガイが各1 ズカマキリが1 ヤゴが1 ヒメモノアラガイが1 シオカラトンボのヤゴ、ミズカマキリ、カメが各1 コオイムシが3 ライギョ(20cm),ミシシッピイアカミミガメ(6cm) 各1 (注)捕獲できなかたが、オイカワ多数



4.大堀川さかな図鑑 これを会場に掲示しました!


<青木さんにより編集>



5.事前の草刈り・整備(7/10)

事前草刈り: 5日(火)、高橋
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10日の事前清掃に参加できませんので、今日休暇でしたから、朝6:30頃から8時頃まで草刈機を使って草刈をしました。オイルが無くなったので途中でしたが切り上げました。
草刈機の取扱いに慣れていないこともあり、大変なトラ刈になっています。
時間の関係もあり、刈り取った草はそのままにしてあります。後片付けをよろしくお願いします。
草丈が余りにも長いのと、雨上がりで濡れていたために切刃とカバーの間に草が挟まって切刃がたびたび止まってしまうトラブルに往生しました。
(文、写真: 高橋)

アサヒ飲料跡地ウラ 草刈り前↑/後↓

会場入り口側 草刈り前↑/後↓
事前草刈り、清掃・整備: 10日(日)、12名参加
青木、石田、奥村、尾曲、加藤、河井、志茂、鈴木、寺尾、山口、湯原、堤田(文、写真)
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初夏の暑い日ざしの中、お疲れ様でした。
樋管周辺の会場地域は水辺も含め、市か県により草刈りされたようできれいになってました。私達は、魚追い込み開始点の周辺を草刈りしました。
川底の石を平らに並べ替え、アオミドロなどを整理し、水の流れを良くしました。更に、寺尾さん起案の追い込み網を花壇横の木陰で”新たに作成”しました。うまくいくものかは「乞うご期待!」です。その他に花壇の水遣り、周辺の草刈りもついでにやりました。
さて”コイの皆さん”は作業中はどこかに避難していたようですが、静かになると多く皆さんが戻ってきまじた。当日が楽しみです。

魚追い込み開始点の草刈り

川底の整備

川底の整備(石の並べ替え)

ついでに花壇の周辺の草刈り

追い込み網のひも通し

追い込み網への竹ざお括り付け

樋管口への網降ろし(試し)




6.イベントの案内

ASAフレンズ 7/3号

当会の案内チラシ




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