大堀川の水辺をきれいにする会は、1997年に設立し、
2007年で10周年になりました!

3月18日
5本の
桜を記念植樹しました。
4月15日:
京北ホールでの
記念交流会を実施しました。
設立10周年記念誌
「よみがえれ 大堀川」
美手連10周年記念誌に投稿した
「大堀川の水辺をきれいにする会の10年」

「設立10周年 記念交流会」4月15日(日)京北ホール

開場・受付 13:00〜13:45
    
  出席者: お客様 44名
         当会  18名
  場所: 柏駅東口の京北ホール6F
河井さんのレポート〜この欄をクリックしてください
河井さんの設立10周年記念交流会記録
第一部 交流会  13:45〜16:20

1.開会挨拶  当会代表 木村 守

木村代表の開会挨拶によってイベントが
スタートです。

2.基調講演
 「これからの地域環境活動に望むこと」
 江戸川大学社会学部教授 
 恵 小百合 (めぐみ さゆり)氏

「アリの眼」「トリの眼」「イルカの眼」、荒川の活動事例、日本の水・食糧・木材の自給率、「流山グリーンチェーン」等、幅広いお話をいただきました。
3.当会の活動報告 当会 青木保雄

左の絵をクリックすると講演資料がご覧になれます。

4.パネルディスカッション 14:50〜
 テーマ: 活動の活性化を目指して

コーディネーター: 当会 中野一宇

パネラー:
江戸川大学社会学部教授 恵小百合氏
大津川をきれいにする会会長 中村明氏
柏市民活動センター  松清智洋氏
手賀沼にマシジミとガシャモクを復活する会事務局長  竹中真理子氏
さかいね下田の森自然公園友の会会長  高橋昌代氏
当会  青木保雄


松清氏

竹中氏

中村氏

 高橋氏
第二部 懇親会 16:30〜17:20

 司会進行: 当会 奥村伊佐夫
 
美手連・田口会長の乾杯の後、
柏市の伊原様、写真家の大北様、発足時メンバーの郡司様他のお話をいただきつつ、
終始なごやかな交流会でした。
最後は当会の発起人の寺尾さんから閉会挨拶をすることで、お開きとしました。

美手連・田口様

柏市・伊原様

写真家・大北様

初代メンバ郡司様

河井さん熱唱

志茂さん挨拶

当会発起人・寺尾さんによる閉会挨拶


設立10周年記念誌「よみがえれ 大堀川」

 10年間の当会の活動を振り返り、みんなで記念誌を作りました。
 当会へ寄せられた皆様のお話をまじえ、以下のような内容となっています。
 ・当会の誕生秘話、
 ・日ごろの活動内容、
 ・大堀川の歴史
 ・大堀川のつれづれ話


 こちらから”PDF縮刷版”でご覧になれます。


37ページの「アンケート調査結果」の訂正版はこちらです。

 

大堀川の水辺をきれいにする会の10年 青木保雄・記

1.会の概要
 大堀川の水辺をきれいにする会は大堀川に愛着を持つ有志が集まって、ボランティアで水辺の清掃や生き物調査などの活動を続けています。始まりは平成9年「川に捨てられた自転車を引き上げよう」との声で春3月に冷たい小雨降る中集まった面々が自転車などを多数引き上げ、新聞も「ついに市民も立ち上る」と報道、終了後のご苦労さん会で来年もやろうじゃないかということになって会が発足しました。美手連と同様本年で10年目を迎えることになります。
 その後清掃を主体にしながら新しいことにもトライを続け現在は次のような活動を行っています。
@春秋に市民と一緒に水辺大掃除、月1回の会員清掃
A夏に子供たちを集めての生き物調査
B水質・水性生物の調査
C小学校総合学習に参加や展示会へ出展等の啓発活動
D土手を利用した花壇作り(北柏橋傍の堤防で花壇を作りましたが葛が蔓延り最近ギブアップしました)
月1回例会を持ち、何時も2〜3時間熱のこもったやり取りで計画作りや情報交換をしています。

2.大堀川の概要
 大堀川は江戸川台などを発して高田を経由する本流系とこんぶくろ池その他から集まって地金堀を作り本流に合流する地金堀系の二つの流れから成っています。
 昭和10年代までは北部一帯は森林で、その麓から湧き出す水が池を作りそこを水源とする大堀川はきれいな川でした。それが昭和30年代から開発が始まり森林伐採で湧水は枯渇し水源池は消滅していきました。
 現在の水源は家庭排水・工場廃水と雨水で,湧水はこんぶくろ池等ごくわずかしかなく、コンクリートの水路が多いため自然の浄化力があまり働きません。このため一時は臭く汚い川になってしまいましたが、周辺地域の公共下水道の整備や北千葉導水の注入等により段々市民が親しめる川に戻りつつあります。

3.清掃活動
1)市民に呼びかけての大掃除
 平成9年のスタート以降、毎年市民の皆さんに呼びかけて春は6号線下からふるさと公園まで、秋は高田近隣センター付近の勝橋から昭和橋までの清掃を行い恒例行事として地域に定着してきました。また平成15年から始まった美手連主催の手賀沼統一クリーンデーには柏地区の主担当として参加しています。
 準備は計画立案に始まって案内チラシの作成と配布、掃除道具の調達と整備等々なかなか大変ですが、この苦労も我々には楽しみの一つなのかもしれません。
当日は集まった方々が担当する区域毎に分かれて川の周りと川の中の両方のゴミを拾います。川の中のゴミは竹竿の先に熊手やすくい網をつけた手作りの道具を使ったり、胴長をはいて川に入ったりして集めます。深いところはゴムボートが出動します。大物はロープをくくりつけて陸上から大勢で引き上げます。
終わったら広場でご苦労さん会を開きビールやおにぎりで参加の皆さん同士が賑やかに交流します。
 参加者は第1回の約80名以降増えたり減ったりでしたが、PR方法を色々と工夫し16年秋の高田地区で初めて100名を突破、18年には春のふるさと公園地区でも大台に達しうれしい手ごたえを感じています。
2)会員清掃
 市内の大堀川はどこも常時きれいにしてゴミを捨てにくい環境にすることを目指し、会員が月1回の頻度で青葉橋からふるさと公園の間を順次清掃しています。18年度には流山市内にも足を踏み入れる予定です。
3)ゴミの状況
 会の発足時に標的にした自転車類は明らかに減少しました。しかし包装用プラスチック類主体の一般ゴミは掃除した後すっきりしてもいつの間にかまた溜まっており、特に橋際のポイ捨てゴミは相変わらずです。
それでもやっと最近は掃除の度に以前よりずいぶん少なくなったと実感できるようになり、活動への勇気が湧いてきています。
4.大堀川の生き物
 大堀川の掃除をしていると当然ながらどんな生き物がいるんだろうと関心が湧き、平成10年頃からいろいろと調査を試みましたが、13年には、本流と地金堀の合流点においてカラス網を仕掛け地金堀に逃げ込んだ魚を追い出して子供たちがこれを網ですくうというやり方に成功し、以降この方法で毎年夏に子供たちを集めて生き物調査をしてきました。
 子供たちは初めこわごわが次第に大胆になり、びしょ濡れになって魚を追いかけあちこちで喚声が上がります。平成15年からは環境アドバイザーの鈴木優子先生に捕った魚の解説をしてもらっています。
 15年の調査ではコイを初めゲンゴロウブナ、ヨシノボリなど13種類に上る魚とスジエビ、アメンボウなど6種類の生き物が確認できました。この中には千葉県のレッドデータブックに載っている保護上重要なメダカ、ギンブナ、モツゴも含まれています。また年々捕れる魚が増える傾向にあります。
 鈴木先生のコメントでは、ハス、ワタカのような北千葉導水による利根川からと思われる魚も居る一方で、近くで産卵、生育しているらしい幼魚も見られ、水質はまだよくはないが水辺の生息環境が残っているところに生き物が戻りつつある、とのことでした。
 この調査結果は会の報告書として作成しましたが、16年以降も大体同じような調査結果が続いています。

5.大堀川の水質
 活動の中で大堀川の源流はいったいどうなっているんだろうとの声があがり、14年に本流系は流山市の駒木台あたりまで地金堀系は柏市の大室周辺までを踏査し、その時に同時に透視度やCODを測定しました。これにより上流には家庭排水や工場廃水で相当に汚れたところがあることやつくばエクスプレス開発に伴い旧柏ゴルフ場内の湧水も消えることが分かり、この結果をもとに市や企業庁などと意見交換もしました。
 平成15年からは手賀沼水循環回復行動計画による水質・水生生物の協働調査が開始され、大堀川については当会が主担当となりそのほかの団体と一緒に毎年春と冬に調査を続けています。その水質結果を大まかに要約しますと、高田地区以東の本流系はCODが5〜10と割合良い状態でほぼ安定していますが、地金堀系は汚い支流が入ってくるためCOD10〜15と高めで推移しています。本流系は北千葉導水の注入が効果を挙げているほか、下水道の整備や流山市の遊水池の効果が寄与しているのではないかと推定されます。
 なお、17年には地金堀でのユスリカ発生問題に関する市の薬剤散布に対して疑問を呈し、もっと生き物の力を活用した対策を検討してみたいと考えています。

6.その他の活動
・柏4小、高田小の総合学習で大堀川の活動の講演。目を輝かせて熱心に聴いもらえ、この子供達に良い環境を残したいと強く思いました。
・17年に市のご尽力で大堀川沿いの2箇所に設置していただいた看板を使ってのクリーン化の啓発活動。小学校の生徒さん達が描いたポスターが人気です。
・環境関係のフォーラムや展示会への参加・出展。
・6号線下遊歩道開設(手賀沼まで連結)の促進。

7.今後の課題
 活動を全員参加の基本活動と自主活動に分けるなど運営を工夫して活動の幅を広げてきましたが、会員数が頭打ちで女性会員が少ないなどでややマンネリ化傾向も否めません。今後も水辺清掃の拡充を中心に力強くフレッシュな活動となるよう工夫を続け、更に次のようなことにも取り組んでいきたいと思っています。
・看板等を活用した啓発活動の工夫強化
・水質改善活動(地金堀に魚生息環境作りの研究等)
・川を楽しむ活動の試み
・他の環境団体との交流提携
大堀川を中心に人と人、人と自然が親しみ合えるコミュニティーが出来ることを目指して活動を続けます。


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